近年のめちゃ暑がもう普通になりつつある、昨今の日本のお盆期間。皆様如何お過ごしでしょうか。
私はお盆休みに合わせ、地元でお世話になった予備校の同窓会が、20年ぶりに開かれたので参加してきました。ちなみに私が通ってたのは美大予備校です。
この会のお題は「恩師の還暦祝い」。様々に旅立った過去の生徒達が一堂に祝いに集う、いわばサプライズパーティです。大手予備校では無く、趣味で絵画を描きに来られる一般の方コースと美大受験コースが併設されていた、マンツーマンに近い少人数制で、先生と生徒、そして生徒間の距離も近い感じの予備校でした。
企画は1年前から始まり、メンバーがメンバーを呼び集め、そしてグループラインが発足され、期が近づくにつれ先生のお祝いどうする?とかお店は何処にする?などなど時代を経て協力し合う元生徒達の熱い愛が飛び交っておりました。
ラインのグループ人数は共に時代を過ごした旧知のメンバーから、見知らぬ世代違いのメンバーまでを含めた10名程。旧知のメンバーも20年振りに会えるメンバーが殆どの、貴重でとても楽しみな会。だからこそ、私の元来の臭いへの不安も大きいものでした。
そんな折、旧知のJさんが、彼女の現在持つ視覚障害について、皆に伝えました。夜盲症があるとの事で、夜は見えないのでサポートよろしくという内容でした。
そうだったのか…もちろん、なんでもやるよ。是非私を使ってくれ。
皆も私も、そんなメッセージを返しました。
そして、私も体の臭いを心配しているんだよな。何も知らず会に出席して、皆が変な空気になる事がとにかく心配で。
で、私も勇気を出して伝えてみる事にしました。
「実は私も体内で解毒が進まないという持病があって、それが色んな臭いとなり体外に出ちゃうという変な症状があります。なので当日、何か発してたらすみません、お許し下さい!」というメッセージを全体に送ってみました。
この「ニオイ=病気の為」という他者への説明ですが、幾つかのプロセスを経てこのスタイルに辿り着きました。
乗り物恐怖、そして休職。ー私の体臭戦記②にて詳しく書いた仕事の休職経験ですが、その後復職した後、暫くは産業医との定期面会が必要でした。
そのやりとりの中で「本当はフィジカルな病名が欲しい」「そうしたら対外的にこの状況を伝える事が出来るし、周りの理解も得やすいと思う」
と、長年の思いの吐露をした所、産業医はこう答えてくれました。
「それで貴方が楽になるなら、病気と言えば良い。病名が付いてない病気なんて、この世に何千とあるんだから」
このドクターからのお墨付きを頂けた事をきっかけに、ここまで様々に調べてきた検討原因を元に、いざという時には上記の病気である旨の説明をする様にしていました。
ラインにてカミングアウト後…数時間、誰も反応せず。
うーん。やはりこう言う告白って、気まずい部類なのだよね。と反応を見て解釈。
そして数時間後、全く面識のない世代違いのメンバーから「諸々、了解しました」と返信。
更にその後、旧知の幹事が次の様なメッセージをくれました。
「Jさん、銀子さん。言いにくい事だったと思いますが、勇気を持って言ってくれてありがとう。それぞれいろんな事情があるかと思いますが、みんなでサポートしあって、より良い会になればと思います。」
…こんな言葉、かけてもらったの人生初かも知れません。
めっっっちゃ嬉しい。この言葉を貰えただけで、カミングアウトして、本当に良かったと思いました。もうこのメッセージをキャプチャしてお守りの様に保存しました!
そして迎えた当日。
主役の恩師を中心に20年ぶりに出会えた旧知メンバー、そして世代違いのメンバーも一緒くたになり、各々の過去から現在の話に花が咲きまくり、本当に楽しく懐かしく、またお互いから良いエネルギーをもらうという、予想以上の素晴らしい会になりました。
そんな中、旧知メンバーの一人が私に「病気って、それどういう事なの?」と聞いてくれました。私はこういう時、「体内で解毒がしにくくて。玉ねぎ食べたらいけないワンちゃんの様な感じなの。」と軽めに返しています。
質問はこんな感じで軽く発生しそして収束しましたが、私は、普通の会話の中で、自分の状況について普通に聞いてもらえて、そして答えられた。こんな体験も初めてで、正直めっちゃくちゃ、嬉しかったです。(実際臭ってたかどうか迄は、聞きませんでした汗)
この「病気」という説明形式を用いた事は他にもあります。
職場への復職後、デスク近隣の人々などに。
でも、実感として、職場でのニオイのカミングアウトを100%良い結果にするのは難しいかな、と思います。職場って戦場ですし、実力社会だと更にシビアなところがありますよね。目に見える症状は判りやすく理解もされやすいですが、目に見えないニオイの発生という事については、カミングアウト当初は若干は良いかも知れませんが、時を経て仕事のストレスにまみれていると、カミングアウトが逆に弱点にもなったりする、とも感じています。
言わなければ良かったと思う事もしばしばありましたし、職場でカミングアウトするかどうかは、同僚や職場全体の持つ受容性…受け入れてくれる人々か?環境か?をよくよく熟慮して、慎重に行った方が良いかと思います。
でも、職場のどこかで私の「ニオイ」が話題に上がった際、誰かが「でも病気らしいよ」という風に伝えてくれたらば、その後の会話の悪い発展へのストッパーにはなってくれるかも知れない。そんな効果への一縷の望みは未だに抱いております。
話を元に戻し、今回の「お盆での同窓会」という一大イベントの中でのニオイカミングアウトは、「予想外の理解が得られ、かつ私自身も安心して会での時間を過ごせた」という、とても良い結果で幕を閉じました。
これは、この同窓会自体が「愛」で構成されていたという背景が大きいと思います。
この同じ予備校出身という繋がりを持ち、そしてカミングアウトを受け入れてくれたメンバー達。ネガティブな苦しみを伝える事で生まれた、新しい絆。この人々を私は今後も一生、大事にしたいぞと。そんな風に思えた一件でありました。
災い転じて吉にもなる。人生生きてりゃいい事もある。今すぐ無くても、いつかはある!
そんな明るい希望と未来を胸に、今年ももう後半戦。共にいざ挑みましょう!
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